船原3号墳(ふなばるさんごうふん)福岡県古賀市谷山
直径が25m前後、高さ2mの円墳。(6世紀末~7世紀初頭築造か)
3基からなる船原古墳群に属する。(古墳群のうち1基は全壊、もう1基はずっと以前に古墳を取り壊したという記録がある)
石室は複室になっており、大きな石材を積み上げて作られている。
石材表面は赤色のベンガラで着色されており、盗掘されていたようで装飾の有無は不明だが、金銅製の飾り具が出土。
2013年に船原3号墳そば(L字型の溝)より金銅製馬具が出土した。CTスキャンで分析した結果、揺れるときらきらと輝く歩揺付き金具を複数組み合わせた飾りであることが判明。
金銅製歩揺付飾金具はくらの後ろ側に取り付けられ、馬が歩くと、花びら形の飾り(歩揺)が光を反射しながら揺れる装飾品だという。
田中良之・九州大大学院教授(考古学)によると、これと似た構造は朝鮮半島の新羅で見つかっており、「船原古墳の埋葬者は新羅と独自のルートを持っていた豪族の可能性がある」と分析する。(西日本新聞より)
6世紀のヤマト政権と地方を考える上で貴重な発見であり、今後の成果に期待したい。